マンションを購入した場合、管理費や修繕積立金を毎月支払わなければなりません。
修繕積立金はマンション購入後に支払額が値上げされることもあるため、その仕組みを事前に確認することが大切です。
そこで今回は、マンションの修繕積立金について、値上げされることがある理由や適正値もあわせて解説します。
マンションの修繕積立金の目的とは
マンションの修繕積立金は、建物の資産価値を維持するための、大規模な修繕費用を確保することを目的としています。
築年数が経過したマンションは、屋根や外壁などの建物本体や配管、エレベーターなどのさまざまな部分が老朽化します。
その修繕で必要となる高額な費用を一括で支払うことは難しいため、毎月定額を積み立てているのです。
また、経年劣化だけではなく、予測できない事故や災害も修繕積立金の対象です。
一方、管理費は共有部分の清掃費や光熱費、保守点検費など、日々の維持管理費に充てられます。
マンションの修繕積立金が値上げされる理由とは?
マンションの修繕積立金には、2種類の方式があります。
●初期には低額で、必要な時期に値上げする「段階増額方式」
●必要となるであろう費用を初期から計画的に積み立てる「均等積立方式」
修繕積立金が値上がりする理由は、多くのマンションで段階的増額方式を採用しているためです。
販売時の費用が少なくて済む段階的増額方式は、あとあと値上がりし、老後で収入が減少したときに多額の費用が必要となる恐れがあります。
また、修繕積立金が不足すると必要な工事ができなくなる可能性があるため、必要な修繕費が一時金として徴収される場合もあります。
マンションの修繕積立金の適正値
国土交通省はマンションの管理を適正化するため、令和3年9月に「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を見直しました。
ガイドラインに沿った修繕積立金の適正値は、「AX(+B)」で算出が可能です。
Aには専有床面積当たりの修繕積立金額、Xには専有床面積、Bには機械式駐車場がある場合の加算額を代入します。
Aの値は、階層や建設延床面積によって4つの区分に分けられます。
たとえば、建築床面積4,500㎡の5階建てマンションで専有面積80㎡の場合は「335×80=26,800円/月」が適正値です。
ただし、Aに代入する値は平均値だけでなく、事例の3分の2が含まれる値も参考にしなくてはなりません。
そのため、こちらのマンションの修繕積立金の適正値は、18,800円か34,400円となります。
まとめ
マンションの修繕積立金は、将来的な大規模修繕に備え、修繕費用を積み立てることを目的としています。
多くのマンションで採用されている「段階増額方式」はのちに値上がりする可能性があるため、国土交通省は「均等積立方式」を推奨しています。
修繕積立金の適正値の計算式は国土交通省がガイドラインで示しているため、気になる方は計算してみることをおすすめします。
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